お知らせ

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サビエル高等学校

イタリア留学中の福村知花さんからのメッセージです。

Robbiate Lecco Lombardia (ロンバルディァ州レッコ県ロッビアーテ市) の Instito Superiore Lenezo Rota ( ローレンツォロタ高等学校) に通っている福村さんからの近況報告です。

 

こんにちは、福村です。イタリアに来て約6ヶ月が経ちました。この半年間、突然発揮される自分の行動力に吃驚したり、どうしようも出来なくて無力さを感じたり、戸惑うことも数えきれないくらいありました。友達と遊んだりホストファミリーと出かけたり楽しくて絶好調な日もあれば、母から来た「元気かい?」っていうLINEに突然泣きそうになるぐらい落ち込んでいた日もありました。でも、感情豊かなイタリアの人たちの側にいるとたくさん泣いてたくさん笑って、自分も前より自分の伝えたい事だとか感情を正直に出せるようになった気がします。私の学校は学校内に普通科のLiceoと専門系の学科のProfessionaliが併設されていて、その中でもさらに細かく色んな学科に分かれています。私は週に国語7 ,美術史6 ,英語7 ,情報技術(エクセルなど)2 ,歴史2 ,体育3 を取っていて、イタリアに着いた時イタリア語がほぼわからなかった私のために留学担当の先生が国語は低学年と英語・体育などは高学年と一緒にと、考えて時間割を作ってくださいました。そのため授業ごとに学校内を移動しているので色んな学年・クラスに知り合いが出来て今はとても楽しいです。でも、最初は友達を作るのに本当に苦労していました。なぜなら私はイタリア語があまり話せなくて、イタリアの多くの人は英語があまり得意でないので、勇気を出して話しかけても長く話しを続けることが出来ませんでした。けれど、私の会話力が上がるとともに、英語の時間毎週10分ずつ2つのクラスでミニ日本語講座をさせてもらったり、イタリア語で日本紹介のプレゼンテーションをする機会があって、あんまり話したことがない子が「チャオ、元気?」と声をかけてくれたり、授業の後「今度寿司食べに行くけど一緒にどう?」と誘ってくれたり、周りとも話せるようになって、やってみて良かったなと思います。

さっき取ってる授業の話をしたんですけど、私は美術史の時間が本当に大好きです。ほぼ毎日また3時間ある日もあってクラスメイトに「一日3回も美術史聞くの退屈じゃない?」「ずっとセザーナ(美術の先生)と一緒で疲れない?」と聞かれることがよくあるのですが、今までこんなに深く美術を習ったことがない私にとって「この作品はこんな見方も出来るんだ!」「この美しさはここまで計算されていたんだ!」と驚きの連続で毎回飽きることがありません。そして、美術のテストは筆記が多く私は受けることができないのですが、その時間授業で扱った主要な絵画への質問やその絵画の宗教との関係をセザーナは私が理解するまで教えてくれて、彼女には感謝してもしきれません。また、イタリアにはたくさんの教会や絵画・彫刻があり、教科書で見たものの実物を目にしたり触れたりすることができ、肌で長い歴史を感じたり実際にみる教会の大きさや繊細な彫刻にはあっと驚かされます。イタリアの人達は自分達の国にある美術品や歴史に対する関心や知識を持っていて素晴らしいなと思います。みんなツアー案内ができるのではないか…と思うぐらいそれらについて詳しく、聞いたらわかりやすく説明してくれます。

学校の後は、着いた1ヶ月目から週3回通っている地域の外国人の為のイタリア語学校に行っています。ここは仕事で来た人や結婚で移住して来た人が主で私以外はほぼ大人なので、私やもう一人の年の近い女の子を妹や我が子のように可愛がってくれて、外国人だからわかる習慣や言語の悩みを共有することができます。陽気なブラジリアーニや優しいエジプトから来た女性、ペルー、イギリス、ロシア、セネガル、同じアジアから来た人…多国籍な教室の中はまだ行ったことのない国から来た人でいっぱいで、イタリアだけでなく他の国のことも知ることができて、帰国したら次はこれらの国にもいつか行けるといいな!と、新しい夢も増えました。

イタリアの食生活はとっても充実していて本当に太ります…多分5キロは増えたと思います。イタリアの人達は朝はあんまり食べないのですが、大体の日は昼パスタ夜もパスタで、夜はピザの日やスープの日もありますが大きいピザ丸々一枚がひとり分、それにプラスして小さめのステーキやコトレッタ(カツみたいなもの)、大きなモッツァレラチーズとトマトなどを食べます。そしてチーズが本当に美味しいんです。イタリア人みんな自分達のチーズが世界一だ!と言っていますが、イタリアでは自国の食品を使うことにとても力を入れていて、冷蔵庫の中のものはほぼ全てmade in Italyです。今まで食べてきたものでこれは苦手…というものに巡り合ったことはありません。大体全て美味しいです!特におばあちゃんが作る料理はどれも絶品で、家が近いので私もたまに料理を習いに行っています。またイタリアでは何かの行事にはデザートがつきものです。クリスマスの時期ならトッローネと呼ばれるハチミツ、砂糖、メレンゲにナッツを加え長時間練って固めた白いお菓子や、パネトーネと呼ばれるドライフルーツの沢山入った大きなケーキとパンドーロという上から見たら星型になっていて粉砂糖をまぶして食べる背の高いケーキ。今はカーニバルの季節で、この時期私のいる地域はどこの家にもキアッキエーレと呼ばれる小麦粉と卵から出来た生地を薄く伸ばして揚げて(焼くこともあるようです。)砂糖をかけたお菓子などがあります。これからの4か月もまだ色々な行事があるので、お菓子とともに楽しみます。

残りの期間、後悔を残して去らないために、自分が今できることやりたいことをしっかりやりきります!また、こちらでもたくさんの人にお世話になったので、ありがとうの気持ちを返していきたいです。